数学のコツ 〜比例・反比例〜
今回は中学1年で習う比例・反比例の問題を考えてみようと思います。比例・反比例から数学では数式とグラフの対応が本格的に出てきます。まずは最もシンプルな比例・反比例でつまづかないようにしましょう。
1. 比例・反比例の数式
まずは比例・反比例の計算についてです。比例と反比例の数式はそれぞれこの様な式で表されます。
$$ y = ax $$
$$ y = \frac{a}{x} $$
それぞれとてもシンプルな式で\(x\)と\(y\)と\(a\)の3つの文字しかありません。では比例・反比例の問題はこの式からどんなことを求めるのでしょうか?
それは次の3種類しかありません。
- \(x\)と\(y\)の値から比例定数\(a\)を求める
- 比例定数\(a\)と\(x\)の値から\(y\)の値を求める
- 比例定数\(a\)と\(y\)の値から\(x\)の値を求める
どの場合でも大事なことは、数式の中にある3つの変数の内、2つがわかれば残りの1つがわかるということです。比例・反比例の問題で数式を問われる問題では、必ず問題の中に2つの変数に関する数値があるので、それを比例・反比例の式に当てはめてみましょう。あとは簡単な方程式を解くだけなので、上記の3つのタイプの計算に慣れておきましょう。
2. 文章問題のコツ
比例・反比例の分野では文章問題がよく出てきます。文章から数式を求めるにはどうしたら良いのでしょうか?それは、比例・反比例の式を考えずに、ただ問題の文章を数式にすることだけを考えることがコツです。
例えば、
「速さ\(x\)で距離10 kmを進むのに時間\(y\)かかるとき、\(x\), \(y\)の関係を表す式をかけ」
という問題の場合、\(y = ax\)なのか\(y = \frac{a}{x}\)なのかは考えずに文章をそのまま数式にしてから\(y\)についてまとめます。したがって、速さ × 時間 = 距離なので、
$$ x \times y = 10 $$
とまずは文章を数式にしてから、この式を\(y\)について解きます。
$$ y = \frac{10}{x} $$
このように、最終的な数式の形は式を変形すれば求まるので、まずは文章を正確に数式に直すことに集中すると間違いも少なくなると思います。
数式を計算するのは得意だけど文章問題は苦手という人は、比例・反比例の問題は比較的簡単なので、問題をたくさん解いて文章問題に慣れておきましょう。